・マリアナ電磁気観測
※2001年、2006年に調査に行った、マリアナ海域の紹介をしています。
マリアナ海域でのOBEM&OBS設置航海(YK01-11航海, Sep. 26-Oct. 14, 2001)
伊豆諸島をさらに南に進んだところにある「マリアナ島弧(Mariana Arc)」は、現在成長しつつある海洋性島弧として世界中に知られています。またマリアナ島弧の西側には「マリアナトラフ(Mariana
Trough)」があります。マリアナトラフは背弧海盆(Back-arc basin)であり、比較的最近(5~6百万年前頃)から海洋底拡大を開始した"非常に若い”海です。
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マリアナ島弧やマリアナトラフは共に、地下深くから海底へとマントル物質が上昇することによって形成されたと考えられています。一方では、世界でもっとも深い海で知られている「マリアナ海溝(Mariana
Trench)」では、東から進んできた太平洋プレートが沈み込んでおり、その先端は深さ600kmよりも深いところまで達していると思われています。マリアナ海域では、マントル内部で物質の上昇と下降が同時に起きているのです。マントル上昇流と下降流はどのような関係があるのでしょうか?
マリアナ海域のように、海洋プレートの沈み込みに伴う島弧や背弧海盆の形成発達史を理解するためには、地殻・マントルの地震波構造と電気伝導度構造を明らかにすることが効果的です。これまでも構造探査が行われてきましたが、島弧成長過程を理解するに足るデータは得られてはいませんでした。
そこで調査船「よこすか」YK01-11航海では、マリアナ海域に海底電位差磁力計(OBEM)10台および広帯域海底地震計(OBS)10台を海底に設置することに成功しました。設置地点を上図に示します。+がOBEM、○がOBSの設置箇所です。
ここではOBEMやOBSの投入時の写真を紹介しています。写真をクリックすると大きな写真をご覧いただけます。
■ 海底電位差磁力計(OBEM)の準備
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OBEM-MELTを組み立て中
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OBEM-KOBEの組み立て中
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投入を待つOBEM達
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OBEMの投入準備中
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OBEMを投入準備中
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OBEMの投入直前
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OBEMを投入!
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OBEM-KOBE投入前
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海底のOBEMと音響通信
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舷側からトランスデューサを投入し
音響通信を実施
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■ 海底地震計(OBS)の準備
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投入を待つ広帯域OBS達
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OBS投入
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OBS投入中
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音響通信中
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■ 船の生活
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総合指揮室
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ベンチで一休み
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食事風景
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船内には自動販売機も
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夕日を見ながら議論中
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船上セミナー
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船上での誕生日会
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打ち上げパーティー
お疲れ様でした!
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記念撮影(1)
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記念撮影(2)
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■ 海の景色
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荒れる海
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マリアナでの夕焼け
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雲の下では雨が!
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出会い
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未来を暗示する虹
(であればよいのだが)
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マリアナ海域でのOBEM回収航海(KR06-12航海, Sep. 13-Sep. 23, 2006)
2001年の調査航海での成果をベースにして、より多くの海底観測装置を用いた一大海底電磁気観測を実施しました。結果として、28台の海底電位差磁力計(OBEM)、7台の海底磁力計(OBM)、6台の海底電位差計(OBE)の改修に成功しました。観測点数は35点、測線長は約700kmに及びます。回収できなかった装置もありましたが(4台が浮いてこず、2台は台風のため改修延期)、当時世界最大級の海底電磁気観測をやり遂げたのは満足でした。
■ (1) ~グアムへ~
しばらくお休みをしておりましたが、みなさまいかがおすごしでしょう? >誰となく。 私は実は…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-21
■ (2) ~グアムにて~
さて乗船レポートつづき、グアム編です。グアムで乗船するときにやっかいなのは、グアムの街…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-23
■ (3) ~回収開始~
さて乗船レポートつづき、出港編です。グアム出港ですから、まる1日もかからずに調査…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-24
■ (4) ~今回のえもの~
さて今回の「釣り紀行」、いったい何を釣るのでしょうか?残念ながら生き物ではありません…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-28
■ (5) ~回収の様子~
では先ほどのアニメーションのように装置を釣り上げて回収してみましょう。まず、船のブリッジの…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-28-1
■ (6) ~回収つづき~
浮いている装置に船を近づけます。ここが船長の腕の見せ所。なにせ4000トン級の船を…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-29
■ (7) ~ねむい~
前の記事で回収した装置。海水がついたままだと錆びるので清水で洗い流します。さながら…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-09-30
■ (8) ~夕焼け~
調査のとき、こんなきれいな夕焼けをみるとほっとします。同時にとても切なくもなります。左に…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-10-01
■ (9) ~大詰め~
ベタナギです。小波ひとつたってません。このときも相当海況は良かったけど、ますますよくなる…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-10-01-1
■ (10) ~ボルケノ~
おっ、島が見えてきました。グアム・サイパンなどと同じマリアナ諸島のひとつ、「パガン島」の…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-10-03
■ (11) ~失敗~
まあ洋上での調査ですからね、失敗もありますよ。海底に設置した装置を全部無事回収…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-10-04
■ (12) ~結末~
夜中ですが、装置には「フラッシャー」がついていて、装置が海面に浮上すればカメラのストロボ…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-10-05
■ (13) ~旅の終わり~
当初は40観測地点を回る予定でしたが、とうとう台風ができてしまいました。画面には…
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http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-10-13