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b15.GIF GMT講座 その5:複数のグラフを1枚に

次に、複数のグラフを1枚の用紙にプロットしてみます。

1)まずデータを用意しましょう。
jb.datのうちP波速度だけを半分にしたデータファイル(jb2.dat)を用意します。
さてどうやって用意しましょうか? プログラムなんて必要ありません。
こういう簡単な計算にはawkを使うのが便利です。以下に例を示します。

awk '{print $1, $2/2}' < jb.dat > jb2.dat

$1がデータファイルの1列目、$2が2列目を示します。
このコマンドを実行するとjb2.datが作成されます。

2) 次のGMTスクリプトを実行します。
今回は2行+gvで表示する1行=あわせて3行です。

psxy jb.dat -JX4/-4 -R5/15/0/3500 -Ba5f5g2.5:"P-wave Velocity [km/s]":/a500f500g250:"Depth [km]":WSne -V -P -K -Xa1.5i -Ya1.5i -: >! jb.ps
psxy jb2.dat -JX4/-4 -R5/15/0/3500 -Ba5f5g2.5:"P-wave Velocity [km/s]":/a500f500g250:"Depth [km]":Wsne:."J-B Model": -V -P -O -Xa1.5i -Ya5.8i -: >> jb.ps
gv jb.ps

3)下図(画像1)のようなグラフが出来上がるはずです。

簡単に解説します。
・1行目のpsxyコマンドは下側のグラフを描いています。
 「GMT講座 その4」とほぼ同じですが、「:."J-B Model":」がないため、下側の
 グラフのすぐ上に表示されていたタイトルは消えています。
・また-Kオプションがついています。このオプションを付けると、このグラフの後に
 グラフを描き足すことができます。
 「画像2」をみてください。グラフのファイルはPostscript形式ですが、
 Postscriptファイルにはヘッダー部分や終了部分が含まれます。
 -Kオプションがないと、終了部分をPostscriptファイルに出力してしまいます。
 -Kオプションがあると終了部分を出力しないので、画像2の右のように、複数の
 グラフを1つのPostscriptファイルへ出力できるようになります。
・2行目のpsxyコマンドに関しては、「Wsne」となっています。大文字の方向のみ、
 すなわちグラフの左側へのみ、軸タイトルや軸数値を表示します。
・また-Oオプションがついています。これによって、既にあるPostscriptファイルに
 新しいグラフデータを追加できます。これが抜けていると、gvで描画できません。
・最後に「-Xa1.5i -Ya5.8i」となっています。X軸表示位置は1.5インチと変わりませんが、
 Y軸表示位置を5.8インチとしていますので、上下に2枚グラフが並ぶことになります。
 もしこれを「-Xa1.5i -Ya1.5i」としていると、2枚のグラフを重ねることができます。
 (画像3)

[関連画像]


図1


図2


図3

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